食材便利帳
食物繊維が多くてローカロリー。栄養素も豊富な優秀食材
秋に旬を迎えるきのこ類ですが、日本で食用とされているきのこは約100種類もあり、古くから秋の行楽として「きのこ狩り」を楽しんできました。現在は栽培技術も進化して、いつでも手に取ることができるようになり、さまざまな料理に使われています。きのこ類はカロリーが低いことから、栄養も少ないと思われがちですが、ビタミンやミネラルが豊富で、種類によっては、キャベツやレタスといった葉物野菜の倍以上ものビタミンやミネラルを含有しています。特に注目したい栄養素は、「食物繊維」と「カリウム」です。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類がありますが、多くのきのこにはその両方が含まれています。「水溶性食物繊維」はコレステロールの排出を促し、「不溶性食物繊維」は体内で水分を含み、腸を刺激して、老廃物を絡め取って排出する働きがあります。また、食物繊維は善玉菌のエサとなるので、腸内環境の改善に役立ちます。
カリウムは、とり過ぎた塩分(ナトリウム)の排出を促して、むくみを解消する効果があります。また、筋肉の動きを助ける働きがあるので、腸のぜんどう運動を助けて、便秘解消の効果が見込めます。カリウムは汗と一緒に排出されるため、暑い時期には不足しがちです。不足するとこむら返りや筋力の低下につながります。
しいたけ 食物繊維豊富で便秘解消に!
きのこ類の中でも、特に食物繊維が豊富なしいたけ。天日に干すことで、ビタミンD、ビタミンB2、カリウムの含有量が最大30倍にも増えると言われています。特有成分である「エリタデニン」は、血中のコレステロールを下げ、動脈硬化の予防に役立ちます。
エリンギ 葉酸が豊富で貧血に効果あり!
葉酸は赤血球の形成に関わるため、不足すると貧血の原因になります。女性にはしっかりとってほしい栄養素です。しかも、カリウムもたっぷりと含まれているので、塩分を排出し、むくみやすく貧血になりやすい生理前後には特にオススメです。カリウムは水に溶け出すので、スープにするといいでしょう。
舞茸 MXフラクションで内臓脂肪を減少!
舞茸特有成分である「MXフラクション」は体内に脂肪をため込みにくくさせ、内臓脂肪も減らしてくれます。免疫機能をアップさせるβ-グルカンが豊富に含まれており、細菌やウイルスから体を守り、若々しさを保ちます。
しめじ オルニチンはシジミの5〜7倍!
肝臓の働きを助けてくれるアミノ酸であるオルニチンが特に豊富。肝機能を高めることで新陳代謝も活発になり、さらに成長ホルモンの分泌を促す働きもあります。疲労回復や代謝アップにより、余分な脂肪をためにくくする効果が見込まれます。
なめこ ぬめり成分が便秘を解消!
なめこを漢字で書くと「滑子」であるように、そのヌルヌルした食感が特徴です。このぬめり成分は水溶性食物繊維の一種で、ゴボウや芋類などの不溶性食物繊維を食べると、お腹が張って逆に便秘がちになる方には特にオススメです。また、カルシウムの吸収率も高めるので、閉経前後には積極的に食べてほしい食材です。