青魚の「脂肪」は、「必要な脂肪」

ダイエットをしている時はとかく「脂肪」をとらないようにしがちですが、逆にとるべき「脂肪」もあります。それは、青魚などの魚油に含まれる「オメガ3脂肪酸」です。体脂肪の燃焼を促すという研究結果も報告され、青魚はダイエット時には積極的に食べるべき食材といえます。
また、青魚は薬膳として古くから重宝されてきました。悪玉コレステロール値を低下させ、血管系の病気を防ぐ働きを持つEPA（エイコサペンタエン酸）、脳細胞を活性化させ、老化を遅らせる働きを持つDHA（ドコサヘキサエン酸）は、青魚の脂質の中に豊富に含まれることがわかっています。科学的な裏付けのない昔から、人々は経験から青魚の効果を知っていたに違いありません。
同時に、青魚には良質なタンパク質が豊富に含まれています。体を維持するのに必要な「必須アミノ酸」は食物から摂取するしかありません。青魚には必須アミノ酸がバランスよく含まれており、美肌づくりに欠かせないビタミンＤ、ビタミンＥも豊富です。

手軽に青魚の栄養を摂るなら、さばの水煮缶がオススメ

ほとんどのさばの水煮缶は、生のまま缶に詰められ大型の圧力釜で熱処理されています。つまり、缶にまるごと栄養素が閉じ込められているのです。栄養素を余すことなく摂取するには、汁も捨てずに使いましょう。また、高圧で処理されたさばの水煮缶は骨まで柔らかくなっており、丸ごと食べることができます。ビタミンＤが豊富なさば缶でカルシウムもとることができれば、強い骨を作るには一石二鳥ですね。
汁ごと使うなら、味噌汁がオススメです。味噌汁の具にさばの水煮缶を汁ごと入れれば、出汁をとる必要もありません。臭みが気になるときはしょうがやねぎを刻んで入れるといいでしょう。しょうがやねぎには体を温める効果があるため、さらにダイエット効果が期待できます。

EPA（エイコサペンタエン酸）

体内で合成されない必須脂肪酸のひとつで、中性脂肪の低下や血小板凝集の抑制に効果があるとして注目されています。

DHA（ドコサヘキサエン酸）

脳神経に多くある成分で、加齢による記憶力などの認知機能の低下、さらには認知症の予防に役立つことが期待されています。

ビタミンD

免疫力を高め骨や筋肉を強くする働きがあります。また脳内物質の「セロトニン」を調節する働きがあり、心の健康にも役立つ栄養素です。

ビタミンE

若返りのビタミンとも言われ、お肌の土台づくりやトラブル改善などの作用があります。肩こりや疲れ目の解消も期待できます。